工場見学

昔から作り方は変わらない鉄づくり。伊藤鋳工株式会社の工場見学!

愛知県名古屋市中川区に本社を置き、愛知県愛西市に工場を構える伊藤鋳工株式会社。
重機など大きく重い、また大きな力が必要な機器は、それに耐えられるよう強い部品が必要です。伊藤鋳工株式会社では、そんな重さやエネルギーに耐えられる部品を鋳造で作っています。

今回伺った会社:伊藤鋳工株式会社
事業内容:鋳鉄、鋳鋼の鋳造、加工品の製造販売

今回は伊藤鋳工株式会社の副社長:伊藤慎二さんにお話を伺いながら、工場見学させていただきました!

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鋳造とは?

型を作り、そこに溶かした鉄などの金属を流し込むという技法です。
古くは紀元前4000年ほど前から記録があり、日本では奈良の大仏もその技法で作られています。

継手(2つの部分を接合した継ぎ目のある部品)は、複雑な形状は得意ですが、大きな力には弱い部品です。

しかし鋳造は、型に鉄などの金属を流し込み部品を作るため、継ぎ目はなく、大きな力が加わっても簡単に壊れることはありません。

よって重さやエネルギーに耐えられる鋳物が、今でも重要な部品として用いられます。

伊藤鋳工さんは、創業100年でもまだまだ若手!?

創業は大正3年と昔から鋳造業を営んでおり、令和4年現在108年経つそうです!
しかし鋳造は伝統手法なため、古くは江戸、明治など、100年を悠に超える企業ばかりで、伊藤鋳工株式会社さんは鋳造業界隈ではまだまだ若手だそうです。

また面白いのは、その家系。
創業の曾祖父が鋳造業を始め、その兄弟が各得意分野で棲み分けして鋳造をおこなっているので、親戚一同が鋳造関係のお仕事に就いてるそうです。

伊藤鋳工さんの強み

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危ないので、ちょっと遠くから。

国内でも3社しか製造していない連鋳棒を作っています。

連鋳棒とは色々な金属をブレンドし、任意の太さに製造します。
連鋳棒を購入した加工会社は、そこから削り出して部品を作るなど、鋳型を必要とせず、鋳物ができるということです。

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基本、鉄+5元素と言われる以下の材料を混ぜ合わせ、鋳物は作られます。

  • 鉄:メイン
  • カーボン
  • りん
  • 硫黄
  • マンガン
  • シリコン

要望・用途によっては、銅、チタン、レアアースなど配合を調整します。
この配合は鋳造会社それぞれ違うため、技術力やノウハウの差が出る部分でもあります。

また小回りが利くため、「伊藤鋳工さんにお願いすれば、大丈夫だよね」と作りたいものが言葉だけで依頼されることもしばしばあり、嬉しいような大変なような笑

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プレスの端材を使ってます。
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T1000が溶けていくときの感じ!(お決まりのBGM)

鋳造の基本工程

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① 型の作成

鋳型を作るための模型を作ります。
模型には製造数やコストに合わせて、以下の材料が使われます。

  • 発泡スチロール
  • ウレタン樹脂
  • 金型

② 砂型をつくる

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模型ができたら、次は鋳型を作ります。
鋳型には主に海や川などの自然界の砂を用いますが、伊藤鋳工さんでは人工砂を使用します。
人工砂は品質も粒が均一で、足でこすると、するするなめらかな滑り心地。転倒注意!
ちなみに使い終わった砂型は、もう一度型としてリサイクルします。

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黒い粉が人工砂。とても滑らかでするする滑る〜

③ 砂型に塗型材を塗る

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砂型に含まれる樹脂が熱によってすぐに崩壊しないよう型を保護するため、溶けた金属が接する部分に塗型材を塗り、乾かします。

④ 鉄を流し込む

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⑤ 整える

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型を外し、出来上がったものを整える作業です。
ショットブラストというマシンで砂を落としたり、バリを取り除いて磨いたり、熱処理もできます。

伊藤鋳工さんで感じたこと

昔から変わらない製法で、工場内は力強いパワーを感じる現場でした。
そんなパワフルな現場でも材料はプレスの端材を使ったり、型では砂を使い、その砂を再利用したりと、ひとつひとつ小さなところにエコロジーがあり、それは大昔、私たちの先人が築き、残してくれたものだと気付かせてくれるお仕事でした。
またそれが私たちの見えないところで、機器の要、生活の要となっていると思うと、感慨深いものがあります。

他にも伊藤鋳工さんの特徴としては、世界各国から来た社員が所属しており、交流のために社内イベントを積極的に行っているそうです。社内の面白エピソードを聞かせてくれるなど、今回お話を伺った伊藤さんと社員の関係性の良さが伺える、そんな工場でした。

伊藤鋳工株式会社
本社(経理・工場)〒454-0831 名古屋市中川区三ツ屋町1丁目2017
佐屋工場 (営業・工場)〒496-0921 愛知県愛西市大井町浦田面540
http://www.ito-chuko.co.jp

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